AI-OCRは、従来のOCRの機能にAI技術を組み込んだもので、読み取り精度が大きく向上しています。
従来のOCRでは、読み取り精度が10~70%程度なのに比べ、AI-OCRソフトの多くは読み取り精度90%以上という高い数値を出しており、主に手書き文字の読み取りに使用されます。
読み取り能力はソフトによって違いはありますが、斜め書きや訂正線が入っているものでも、読み取りができます。
AI-OCRは、高い精度を出しますが、100%の読み取り率ではないことも事実です。
これは、人が読めない字は、AIを駆使しても読めず、読み取って認識した文字の候補が複数ある場合、書かれているものに一番近いものを読み取り結果として出してしまうためです。
AI-OCRの読み取り精度が100%ではない以上、読み取る書類によっては、人の目による確認は必要です。
例えば、自治体や金融機関の場合、名前、生年月日、個人番号など、読み取り後に活用することが前提の情報が多く、間違えてはいけない情報を扱うため確認は必要です。
とはいえ、0から手入力する場合と90%以上の精度からの確認・微調整程度ですむ場合だとどうでしょうか?作業の負担は大幅に変わるはずです。
そこで、このページでは、導入実績が約7,700社(※2023年2月確認時点)に上るAI-OCRソフトDynaEyeシリーズの最新バージョンで、読み取り精度が99.2%を誇る「DynaEye11 Entry AI-OCR」を実際に使用して確かめたいと思います。
DynaEye 11 Entry AI-OCRとは、主にスキャナーを販売している株式会社PFUが提供しているAI-OCRソフト。「DynaEye」シリーズとして、これまでに約7,700社以上(※2023年2月確認時点)の導入実績がある、このソフトの無償評価版を使用して、読み取り精度を確かめたいと思います、
まずは、下記のような帳票を用意して、普通に書いたもので試してみたいと思います。
帳票に記入したものが下記となります。
読み取り結果が下記です。
結論からいうと、手書き文字は全てちゃんと認識されていました。
公式サイトで
DynaEye 11 Entry AI-OCRの
無料トライアル版を申し込む
次は、急いで書いた書類の読み取り精度を確かめたいと思います。
早速ですが、下記が記入した帳票です。
読み取り結果が下記です。
数字の箇所に読み間違いがありました。正しい数字は「0」ですが、「6」と読んでいます。
しかし記入した数字をよく見ると、少し線が飛び出ているので「6」と認識したようです。結構細かく読み取れるようで驚きました。
次に、読み取ったところが赤くなっているところに注目です。これは、書いた文字の読み取り結果が複数あり、確認をしてくださいということです。書いた文字を見てみると、「0」にも見えるし「8」にも見えます。読み取り結果画面で、このように確認できると修正が楽になり、作業も楽になると感じました。
結果は、読み取り結果の候補が複数あるものを除いて、186文字中1文字が誤読という結果でした。
誤読の内容は、手書きの「0」を「6」と誤読したものですが、人が見ても「0」とも「6」とも読み取れる微妙な筆跡になっています。精確なAIといえど、人間でも見間違えるような文字は誤読してしまうこともあるようです。
今回は、読み取り精度を試すために、丁寧に書かれた書類に加えて、少し乱筆な書類も試しましたが、これだけ乱雑な筆跡でもたった1文字しか誤読がないのは、AI-OCRツールとしてかなり優秀といっていいでしょう。
DynaEye11 Entry AI-OCRは、インターネットを使用しないオンプレミスのAI-OCRソフト。個人情報などの流出など、セキュリティを重視する場合におすすめです。
また、クラウドのソフトと比べて、読み取る書類をネット上にアップロードし、読み取り結果をダウンロードする時間もないので、作業効率が良いことも特徴です。
オンプレミスなので、初期費用は高いですが、料金が定額制なので、無制限に読み取りが可能です。
普段の業務で毎日数千枚のOCRが発生したり、数年単位で使用する場合は、結果としてランニングコストを抑えられます。
体験の結果、DynaEye11 Entry AI-OCRは、読み取り精度の高いAI-OCRソフトでした。
PFUの担当者のお話だと、PFUで出しているスキャナーと合わせて使用すると、高解像度で読み取ることができるため、誤読が少なくなるそうです。
他にも、ただ読み取りをするのではなく、そのあとの修正作業もとてもしやすいことが特徴です。特に読み取り原稿と結果を比較しながら修正できるのは、操作性や作業がしやすく良いと思います。
精度が高く、修正作業もしやすいDynaEye11 Entry AI-OCRであれば、日々に業務の負担を軽減し、手書き書類のデータ化も早いでしょう。 AI-OCRの導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてください。